妊娠後期とは、妊娠28~39週までの時期を示します。おなかが大きくなり、おなかのハリや体のむくみなど、母体が様々な変化を感じやすい時期でもあります。
もうすぐ赤ちゃんと会える日が間近なこの時期の過ごし方についてお伝えしていきたいと思います。
妊娠後期に起こりやすいマイナートラブル
まずは、治療が必要な訳では無いものの、妊娠後期に起こりやすい症状をご紹介していきます。
1.むくみ
妊娠中は期間を通じて起こりやすいですが、特に妊娠後期でひどくなる方が多い症状です。妊娠が進むにつれて、血液量が増え、特に血液中の水分量が増加するために体、その中でも足のむくみなどが悪化してきます。
むくみに合わせて、血圧が高くなった場合には、妊娠高血圧症となる可能性も出てきますので、妊婦検診の際や、症状が気になる場合には病院で相談をするなどして早めに対応するようにしましょう。
2.腰痛
おなかが大きくなると、反り返った姿勢をとることが増え、腰への負担が大きくなります。これに関しても、妊娠が近くなり赤ちゃんが大きくなるにつれて、多くなるトラブルの一つです。
3.動悸・息切れ
先ほどもお話ししましたが、妊娠すると血液量が増加します。それにより、心臓への負担が大きくなり動悸・息切れを感じやすくなります。重くなった体を支えるということも、動悸・息切れの一因といえます。
4.貧血
妊娠中にはよく、鉄分を積極的にとるように言われますが、それは妊娠中に起こりがちな貧血を予防するためです。
妊娠に伴い血液量は増加しますが、赤血球の数は血液量ほどの割合では増加しないため、貧血を引き起こす可能性が出てくるのです。
マイナートラブルを防ぐには
マイナートラブルを未然に防ぐためにもそれぞれの対策をご紹介していきます。
1.むくみ解消法
むくみを緩和するには、まず水分の十分な摂取が必要となります。こまめな水分補給を意識しましょう。そのほか、市販の着圧ソックスを履くことや、少し足を高めの位置にして休むことで、足のむくみの解消につながります。
2.腰痛の改善法
まずは、日頃から正しい姿勢をとるということを意識しましょう、なるべく反り腰にならないようにすることで腰痛が緩和されます。また、下半身の血流が悪くなると、冷えにより腰痛が起こりやすくなります。ぬるめのお湯に入浴して体を温めたり、体を温める食べ物や飲み物を積極的にとることで血流改善していくことがおすすめです。
また、ウォーキングやマタニティヨガなどで適度に体を動かすことも効果的です。
3.動悸・息切れ解消法
妊娠中は特に、体への負担がかかりやすいものです。疲れたと感じた時には、できるだけ体を休め落ち着いてから動くようにしましょう。無理をしないということが重要です。
また、むくみ予防の時もお伝えしましたが、足を高く挙げて横になるということは、動悸や息切れの解消にもつながるので、試してみてください。
4.貧血解消法
貧血を解消するには、鉄分の摂取が必要になります。具体的には、レバーやひじき、ほうれん草といった食品になります。また、それだけではなく、鉄分の吸収を促す食品を摂ることも併せて必要となります。ビタミンCやタンパク質といった栄養素です。具体的には、ビタミンCはレモン、アセロラ、ブロッコリーなどの食材、タンパク質は、肉や魚、卵や大豆といった食材です。
妊娠後期にしておきたいこと
妊娠後期は、いよいよ出産に向けて準備が必要な時期です。ここからは具体的にどのような準備が必要なのかについてお伝えしていきたいと思います。
1.入院の準備
ぎりぎりになって焦ることのないように、早目の時期から準備を進めていくことが大事です。入院に必要なものは、あらかじめある程度バッグなどにまとめておくと急に入院が必要になったときでも、家族に荷物の準備をお願いすることなども可能です。
必要なものリスト
・母子健康手帳
・健康保険証、診察券
・印鑑
・産褥ショーツ
・お産パッド
・授乳用ブラジャー
・母乳パッド
・腹帯
・産褥ニッパー
・タオル
・洗面用具
・着替え類
・歯磨き、コップ、洗面用具
・スリッパ
※産院によって事前に準備されているものもありますので、確認の上準備を進めましょう。
2.必要な手続きのチェック
産後は出生届や、乳幼児医療費助成、児童手当等の手続きが必要となります。事前にどのような手続きが必要になるのかを確認のうえ、スムーズに進められるように整えておきましょう。
3.出産の流れを確認する
陣痛が来たら、どの様に行動するか。具体的には、どの様にして産院に向かうか、家族への連絡や、パパに出産にどのように関わってもらうかなど出産時にどのように動くか、確認を事前にしておきましょう。そうすることで、急に陣痛が来たときでも、少し心の余裕をもって対応することができるようになります。
まとめ
出産後は赤ちゃんのお世話が始まり、退院後にはそれに加えて家事をこなすなど慌ただしい日常が始まります。
おなかの中に赤ちゃんがいる今だけしか味わえないこの時期を心穏やかに過ごすことはお母さんにとってとても大切なことです。
好きな音楽を聴いたり、いつもよりもゆっくりとお風呂に浸かる、好きな香りのお香を焚くなど、自分なりのリフレッシュ方法を探して有意義な時間を過ごしていただきたいと思います。
妊娠後期は比較的体調も落ち着いている時期かと思いますので、生まれたての赤ちゃんを記念に残すニューボーンフォトについてもご検討いただければ幸いです。
2021.09.10
ニューボーンフォトとは
ニューボーンフォトとは、新生児の時期限定で撮影する赤ちゃんの記念写真のこと。 北米やヨーロッパでは、生まれたての赤ちゃんのフォトカードを遠方の家族や友人に送る習慣があり、工夫をこらしたニューボーンフォトの撮影文化が普及しはじめました。 ここ数年の間でその流れが日本にも上陸し、新生児期にしかできな...
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