妊娠安定期とは、一般的には妊娠初期のつわり等の体調不良のピークが終わり、体調が落ち着いてくる妊娠5~7か月の頃のこと。また、妊娠して5ヶ月頃には胎盤が完成し流産のリスクが減ってくることから、赤ちゃんへの不安も減り、お母さんは心身ともに余裕が出てくる時期だといえます。
妊娠初期の症状も落ち着き、ようやく動けるような心身の状態になったタイミングで、何をどこまでやっていいか不安な妊婦さんも多いはず。この記事では妊娠安定期の症状や過ごし方などをご紹介します。
安定期の過ごし方
妊娠初期にあったつわりなどの不調がようやく落ち着き、お友達にも妊娠していることが伝えられる時期に入るわけですが、安定期に入ったら何をしてもいいというわけではありません。ここからは、安定期におすすめの過ごし方についていくつかお伝えしていきます。
1.バランスの良い食事をとる
安定期に入るまでの時期には、つわりがひどく、ろくに食事もとれなかったというお母さんもいらっしゃると思います。
つわりにより体重が減少してしまい、困っている人、逆に妊娠から体重が増え続け、体重管理を医師から指摘され焦っている人、どちらの場合でも安定期にはバランスの良い食事を心がけましょう。妊娠中期のエネルギー付加量は通常より250キロカロリー程度とされています。
1か月に1=2キロ程度の増加が目安です。妊娠安定期には、つわりが終わりまた食欲が戻ってきて、ついつい食べ過ぎてしまうという人も多いです。
急激な体重増加は、妊娠高血圧症や妊娠糖尿病などを招く危険もありますので、やはりバランスの良い食事は重要なポイントとなります。
妊娠中に摂取したい栄養素としては、食べたほうが良いものとしては、ホウレン草やブロッコリーなどに含まれる葉酸、レバー、アサリなどに含まれる鉄分、牛乳や小魚に含まれるカルシウムといったものです。これらの食材については、特に積極的に摂取するよう心がけましょう。
2.適度な運動をする
妊娠時には母体に負担のかかりすぎない、ウォーキングやマタニティヨガ、ストレッチやエアロビといった運動がおすすめです。体をひねったり跳ねたりする運動は避けるようにしましょう。
また、無理に毎日続けるのではなく、体調の良いときにできる範囲でおこなうでかまいません。適度な運動で心身ともにリフレッシュしましょう。
3.虫歯の治療をする
妊娠中は、ホルモン変化によって口内細菌が増えやすい傾向にあります。虫歯を治すのであれば安定期に入ってからにしましょう。
なぜかというと、母体の緊張を避けるためにも、妊娠初期は治療は行わずに応急の対応のみとなる歯医者さんが多く、妊娠後期に入ってしまうと、妊娠後期から臨月の時期(9ヶ月・10ヶ月)は、歯科治療が母体の負担になるため、体調をみながら治療することになります。
また妊娠後期は、妊婦検診が増えたり入院準備など何かとやることも増えてきますので、安定期の時間に余裕がある時期に、一度歯医者に行ってみてもらうことをお勧めします。
出産後は赤ちゃんのお世話で自分のことが後回しになりがちです。そういった意味でもこの時期に通院するのがおすすめだといえます。
4.旅行などにいく
産後はしばらく行動範囲が限定されがちなので、体調が安定しているこの時期に、旅行などを楽しみ、リフレッシュするというのもいいですね。
しかしながら、安定期といっても確実なものではありません。必ず体調を優先させるということと、常に母子手帳を携帯すること、また不安がある場合には医師に相談の上に計画することとしましょう。
なお、飛行機に乗る場合には妊娠週数によって診断書が必要となる場合があるため、事前に確認しておくようにしましょう。
5.両親学級に参加する
両親学級とは、赤ちゃんのお世話の仕方や妊娠出産に関する正しい知識を学べたり、出産までの過ごし方についてをレクチャーしてくれる場で、主に初産のママパパが参加することが多いです。
自治体が主催の場合もありますし、クリニックが主催している場合もあります。出産に関する悩みがあったり、知っておきたいことがあるという方は、ぜひ参加してみるとよいでしょう。
6.出産準備をする
入院準備のように出産直前にならないとできない準備もありますが、それ以外のベビー服やベビーカー、授乳グッズのようなベビー用品の買い出しなどは安定期に済ませておくようにしましょう。
直前になると案外忙しかったり、体が思うように動かなかったりすることもあるので、できることは事前に済ませておくことをお勧めします。
大型のベビー用品店などに行くと、実物を見ながら、多くの種類から比較して選ぶことができるので欲しいものが見つけやすいと思います。
また、ベビー服を選んだりしていると、いよいよママになるんだなという実感がわいてきて、赤ちゃんに会えるのがより一層楽しみになると思います。
7.自分の時間を大事にする
上のお子さんがいらっしゃる方などはなかなか難しいかもしれませんが、いずれにしても子供が一人増えるとその分手がかかることも増えてきます。その前に、少しでも自分をいたわる時間を作ってほしいと思います。
好きなレストランに食事に行く、好きな映画を見に行く、友達に会いに行く、など出産したらなかなかできないことを積極的にしていきましょう。それが一番のリフレッシュになります。
まとめ
以上、妊娠安定期の症状や過ごし方などお伝えしてきましたがいかがだったでしょうか?妊娠中の10ヶ月の中でも、特に心身ともに負担が少ないこの時期だからこそできることがたくさんあります。
今回お伝えしたことを取り入れながら、充実したマタニティライフを過ごしていただければと思います。
ぜひこの時期に、生まれたての赤ちゃんを記念に残すニューボーンフォトについてもゆっくり見てみてください。赤ちゃんが産まれるとニューボーンフォトを探す時間もなくなりますし、本当にあっという間に時間が過ぎ去ってしまいます。
育児中の疲れたときにニューボーンフォトを見ていただいて、出産の頃を思い出すことでまた育児へのエネルギーが湧いてきますので記念の1枚をぜひ。
2021.09.10
ニューボーンフォトとは
ニューボーンフォトとは、新生児の時期限定で撮影する赤ちゃんの記念写真のこと。 北米やヨーロッパでは、生まれたての赤ちゃんのフォトカードを遠方の家族や友人に送る習慣があり、工夫をこらしたニューボーンフォトの撮影文化が普及しはじめました。 ここ数年の間でその流れが日本にも上陸し、新生児期にしかできな...
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